私ではなく、父の主治医でしたが、本当に素敵な先生でしたので、ぜひともお話ししたいと思います。私の父はMDSという、白血病の前段階のような血液の病気におかされました。初めて診断を聞いた時には、すでに予後が悪く、2年と言われてしまい、大変ショックを受けたことを覚えています。それでも、家族全員で乗り越えていこうと、決めたにも関わらず、その時の主治医は態度の悪い先生でした。こちらが質問しても、「患者はあなたたちだけではないのだから。」などと言われ、傷つきました。長時間質問攻めにしているというのなら、仕方ありませんが、たった2つ程度の質問でこれでした。事務局へどうにかならないかと尋ねると、次の診察で乱暴に早口で質問に答えた上、最後に「ここでの診察は終了です。どこか新しい主治医を探してください。」とのこと。何という横暴な人かと思いましたが、そもそも病院が遠く、通うのも大変だったので、思いきってセカンドオピニオンを、お願いついでに近所の病院へ行ってみたところ、父と同じくらいのお年の院長先生が診てくださいました。この病院は、田舎にありますが、かつて有名な病院で腕をふるった先生方の引退場所のようなところだったようです。院長先生は、快く主治医になってくださって、父と趣味も合ったのもよかったのか、父の精神状態がとても安定したのを覚えています。不治の病になった上に、あのようなひどい仕打ちを受けていたので、不安で仕方がなかったのです。そこへ、優しく年齢も合い、趣味も合う、腕の確かな先生に出会えたのですから、文句ありません。もう少し若かったら、この病院では設備が足りず、やっていけなかったかもしれませんが、父はもう75歳を超えていて、無理に骨髄移植などをせず、最低限の治療で充実した毎日を送りたいと願っていましたので、ベストな組み合わせでした。その後、何とその院長までもが、病気になってしまい、他の先生に引き継がれたのですが、院長は自分の体調がある程度回復すると、父の様子を診に来てくれました。すでに主治医ではなくなっているにもかかわらず。父は、最初の主治医の告げたように2年と少しで亡くなりましたが、(見立だけは確かだったようです。)次の主治医にとてもよくしていただけたので、いい人生を歩めたと思います。